経験と理論を結びつけ、これまでの自分の発想を超えていく

道谷 里英さん  IT関連企業 人事部 第15期生 修士(カウンセリング)

大学院での2年間を通じて得たものを,あえて一文で表すとすれば,「経験と理論を結びつけ,これまでの自分の発想を超えて考えを組み立てる」という頭の使い方でした。

社会人修士課程は,ある程度の専門性や経験を持つ人達が学ぶ場です。知識・経験がある分,学生達の頭は少々固くなっています。先生方,そしてクラスメイト達は,その固さに対してゆさぶりをかけてきます。そのゆさぶりを受けとめ,消化していくプロセスが,イコール最初に書いた「頭の使い方」を習得するプロセスでした。

そして,カウンセリング研究とは,経験と理論の間にあり,両方をつなぐことで新たな発見やこれまでの知識の深まりが得られることも,修士論文を通じて学びました。
経験を積み技法を磨くか,理論を追究するかは個人の志向が分かれるところですが,カウンセリングを実践する以上は,どちらか一方に偏るのではなく,経験と理論を結びつける力が重要であることを学んだように思います。

また私の場合,大学院で学ぶこと自体がキャリアの転機になりました。現在は,大学院で学んでいた時とは違う企業で,人事の仕事をしています。大学院に入る前はカウンセラーになることを目標に転職を考えていましたが,結果としてもとの職業に近い領域で,別の仕事をすることになりました。
これまでの経験を生かしながら,やりたいことのできる場を見出すことができたわけで,このような意思決定をすることができたのも,大学院で学んだ成果です。

大学院は修了してしまいましたが,修士論文のテーマはやっと見つけた自分自身のテーマでもあります。
これからも研究活動を続けることで,属する組織や今の自分の枠を超えた仕事をしていけたらいいなと思っています。