教員紹介

教員紹介

安川哲夫 (やすかわ てつお)

専門研究領域 外国教育史
役職 教授
取得学位 博士(教育学) 九州大学
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経歴

福岡県に生まれる。
九州大学教育学部卒業(1973年)。
九州大学大学院教育学研究科博士課程単位修得退学(1978年)。
1978年4月、金沢大学教育学部講師に採用され、同助教授(1981~1996年)、同教授(1996~2006年)。
1997年から金沢大学大学院社会環境科学研究科(後期博士課程)教授を併任。
2006年4月より筑波大学大学院人間総合科学研究科教育学専攻教授。

研究分野

西洋教育史一般、とくにイギリス近代教育思想史、学校教育成立史、教育関連図像の歴史的研究

研究テーマの概要

研究歴に即して言うと、大きくは3つのテーマに区分される。

(1)1970年代後半~80年初頭 ……近代学校教育の成立に関する研究

(2)1980年前半~90年代半ば ……17・18世紀ジェントルマン教育思想の研究

(3)1990年代後半~現在 ……自由学芸や授業場面を描いた教育関連図像の歴史的研究

ヨーロッパ近代とりわけイギリスを舞台に、17世紀から19世紀の教育の思想や実践の変化を中心に分析してきたが、近年では軸足を近代初期の時代に移動させ、中世からの学問や教育イメージの変化、また、そうした変化を引き起こす要因となった書物・読書・教育実践の連関変化を中心に研究を進めている。人物の思想や学校の制度に基づいたものではなく、身近な生活世界で起こった教育や文化の変化に焦点をあてた教育史像を構築することを当面の課題として取り組んでいる。

これらの研究にあたっては、図像史料を活用することが、ひとつの有効な方法となっている。中世以降、初学者を対象に、彼らがこれから学ぶ学問がいかなる種類のもので、どのような性格をもっているのか、またそれらはどのように学ばれるべきであるかを説明するために、多くの学問図像や授業場面が描かれてきた。「視覚の世紀」と呼ばれる16・17世紀には、言葉とイメージとを結びつけたエンブレム作品が、「楽しませながら教える」という意図をもって多数輩出された。これらの「語る絵画」あるいは「イメージの言説」を対象に据えて教育的世界像の変遷と教育の意味変化を探ることが、最近の私の研究テーマとなっている。

《付記》

図像史料を根幹に据えた教育史研究としてはミネソタ大学のバグリー教授の研究がある。同大学のThe Virtual Museum of Education Iconics(http://education.umn.edu/EdPA/iconics/default.htm)には関連の論文が収められており、一見の価値がある。

美術史や文献学、シンボルやアレゴリー、またギリシア神話やキリスト教に関する基礎的教養が要求され、史料収集にも困難が伴うけれども、インターネット時代にあっては可能性を秘めた研究であり、教育学・教育史学の裾野を広げるのに大いに寄与するように思われる。

主要著書論文

【著書】
単書 『ジェントルマンと近代教育-〈学校教育〉の誕生-』勁草書房、1995年
【論文】
・「「文法」の図像学-歴史的アプローチ-」『教育学論集6』2010年
・「リーパの「文法」の寓意図像について-教育のイメージ変化に関する研究-」『教育学論集3』2007年
・「グレゴリウス・ライシュ『哲学宝典』の「文法」図像について-教育史的・図像学的アプローチ-」金沢大学教育学部紀要、第54号、2005年
・「チェーザレ・リーパの「教育」図像について-教育のイメージ変化に関する一考察-」教育史学会紀要「日本の教育史学」第46集、2003年
・「近代教育思想における「文明」と「野蛮」」教育思想史学会年報『近代教育フォーラム』第12号、2003年
・「モニトリアル・スクールは近代学校の原型か?-「クラス」と「一斉教授」について再考する-」教育思想史学会年報「近代教育フォーラム」第9号、2000年
・「「公教育」論争の歴史的位相」教育思想史学会年報「近代教育フォーラム」第6号、1997年
・「『エミール』影響下のイギリスの〈学校教育〉論の展開-競争と共感の概念を手がかりとして-」教育史学会紀要『日本の教育史学』第36集、1993年
・「近代イギリスにおける〈学校教育〉の誕生 -「公私教育論争」の分析を中心として-」『教育学年報1』、1992年
・「ヴィケシムス・ノックスのルソー『エミール』に対する批判」『金沢大学教育学部紀要』第40号、1991年
・「『スペクテーター』における社会と家族と教育」金沢大学『大学教育開放センター紀要』第10号、1990年
・「ピーチャムからロックへ -17世紀のジェントルマン理想と教育-」『金沢大学教育学部紀要』第39号、1990年
・「ロック『教育論』加筆の社会史的規定」『金沢大学教育学部紀要』第38号、1989年
・「研究ノート:新たな教育史像を求めて-16世紀から18世紀までの英・独・仏の教育-」『金沢大学教育学部紀要』第37号、1988年
・「チェスターフィールド書簡にみる18世紀英国貴族の教育-近代イギリス教育思想史研究の一環として-」『金沢大学教育学部紀要』第36号、1987年
・「18世紀ジェントルマン教育の変容-家庭教育から学校教育へ-」『教育学研究』第53巻第1号、1986年
・「「一斉教授の情況」か?-モニトリアル・システム再考-」科研費総合研究(A)研究成果報告書『近代世界における教育の国際交流の歴史的成立過程に関する基礎研究』 [代表者:筑波大学 松島鈞]、1984年
・「“Schools for All”の成立過程について-「ベル-ランカスター論争」の分析を中心として-」『金沢大学教育学部紀要』第29号(1981)、第32号(1983)
・「実際的教育の改革者A.ベルの教授=訓練思想とその実践」『金沢大学教育学部紀要』第30号、1981年
【その他】
・「『モノ』と教育の関係史」教育史学会編『教育史研究の最前線』日本図書センター、2007年
・教育思想史学会編『教育思想事典』(勁草書房、2000年)の項目:「競争」,「功利主義」,「賞罰」,「3R's」,「体罰」,「文明化」,「ミル父子」を担当
・「西洋教育史研究の課題と方法」『教育史学会40周年記念誌』1997年
【翻訳書】
・ハミルトン著『学校教育の理論に向けて-クラス・カリキュラム・一斉教授の思想と歴史』世織書房、1998年

所属学会 その他の研究活動

日本教育学会、教育史学会

担当授業

○人間学群・教育学類:外国教育史、学校教育成立史、教育学Ⅱ、教育学セミナー、人間形成論、人間形成実践演習
○教職科目:教育基礎学
○人間総合科学研究科:
・教育学専攻(博士課程・前期):外国教育史特講、外国教育史演習、教育学セミナーⅠ
・教育基礎学専攻(博士課程・前期):外国教育史研究法Ⅰ~外国教育史研究法Ⅲ

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