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浜田博文

はまだ ひろふみ / Hirofumi Hamada

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役職教授
専門研究領域学校経営学
取得学位博士(教育学) 筑波大学、2007年2月
E-maileducation-hamada [_] human.tsukuba.ac.jp
冒頭の「education-」を削除し、[_] を半角アットマークに置換してお使いください。
個人ホームページhttps://www.facebook.com/tsukuba.school.management

経歴

山口県下関市生まれ。広島市立牛田小学校、牛田中学校、広島基町高等学校卒業。
1984年、筑波大学第二学群人間学類卒業。
1989年、同大学院博士課程教育学研究科単位取得退学。
日本学術振興会特別研究員、鳴門教育大学、東京学芸大学講師・助教授を経て1998年に筑波大学講師。2002年より助教授。
1996年3月~同年9月、バリー大学(米国フロリダ州)で在外研究。
2005年3月~2006年3月、南カリフォルニア大学(米国カリフォルニア州)で在外研究。
2008年7月より教授。

http://researchmap.jp/hirofumihmada/

研究分野

学校改善、校長職論、アメリカ学校経営政策、教師教育、スクールリーダーシップ

研究テーマの概要

最大の研究関心は、組織論の観点から「学校の自律性」を捉え、一つひとつの学校がその内部に「自律性」を形成・維持するための諸要因を明らかにし、学校経営実践の改善に貢献することである。これは、さまざまな学校経営実践者の方々と共同して長年かけて取り組んでいくべきライフワーク的なテーマである。

そうした基本的関心のもとに、アメリカの学校経営の政策と実践を研究対象に据え、1980年代後半~1990年代の「学校を基礎単位とした教育経営(School-Based Management: SBM)」のもとで、「学校の自律性」確立がどのようにめざされ、学校経営の内実にいかなる変化が生じ、校長にどのような新たな役割が要請されたのか、を明らかにすべく研究を進めた。その成果は『「学校の自律性」と校長の新たな役割』(単著,一藝社,2007年)として公刊している。

日本でもアメリカでも、公教育の統治構造の変化が、学校の内部組織、さらには教授・学習過程のありように少なからずインパクトを及ぼしてきている。学校経営の実践はさまざまな課題に直面しながら動いているにもかかわらず、そのような学校経営の現実を、研究者は的確に捉え切れていないと思う。そんな問題意識をもとに、2001~2003年の3年間の日本教育経営学会の課題研究企画を通じて、学校経営の現実態と学界の知的生産過程とのリンケージによる学校経営研究のあり方を「臨床的アプローチの構築」というテーマで考えてきた。それ以降も、積極的に学校へ出かけていって、学校改善過程とその要因に関する事例研究を地道に進めてきた。

その成果ともいえる本が、2012年3月に上梓した『学校を変える新しい力』(小学館)である。筑波大学で学校経営学を学んだ4人の若手研究者たちも執筆に協力してくれて、4校の学校改善事例を収めつつ、教師のエンパワーメントとスクールリーダーシップについて考察することができた。

2009~2011年度の3年間に科学研究費の交付を受けて,「現代アメリカの学校認証評価における学校改善支援機能に関する学術調査研究」のタイトルで他大学の4名の研究者と共同研究をおこなった。その成果は研究成果公開促進費の補助を受けることができ,2014年2月に,『アメリカにおける学校認証評価の現代的展開』(東信堂)を出版した。アメリカにおいて19世紀末に始まった任意の学校認証評価が,近年の学校アカウンタビリティ政策のもとでどのように変容しつつあるか,最新の動向について考察したものである。

大学院生の頃のメインテーマは教師教育で,30代の頃は同年代の研究仲間で共同研究を続けていたが,しばらくの間中断気味だった。だが,そのときに培った研究的関心は常に持ち続けている。教員養成と教育学教育・研究との関係性、ならびにその両者に対する戦後教育政策の問題性、さらに、それらに起因して教育学研究者の意識に内在する「陥穽」などの観点から,現代の教師教育や教員養成をめぐるドラスティックな変化を注視している。国の政策は教育系大学院修士課程を「教職大学院」へ変えようとしている。同時に、国立教員養成系大学・学部は大幅な縮小を迫られてもいる。教師教育全体が、大きな変動の中にある。

他方、教職が様々な意味で相対化され、「教職の専門性」は公教育システムにおける自明の前提ではなくなりつつある。学校ガバナンス改革が進行する中で、教職の位置は相対化されるだけでなく、他のアクターと比べて劣位化されつつあるとも言える。それを問題にして、2016~2018年度の3年間に科学研究費の交付を受けて「新たな学校ガバナンスにおける『教育の専門性』の再定位」をテーマとする共同研究に取り組んだ。この探索的な研究を通じて、公教育における教職の相対化が確実に進行していることを実感すると同時に、教師自身の「専門性」を根底で支える実体的な拠り所がきわめて曖昧になり脆弱になっている様相が明らかになった。
このことは、教職の専門職性の支持基盤たるべき専門職組織の未形成、あるいは教育学研究と「教職の専門性」の相互関係性の脆弱さなどの問題を映し出すと考えられる。

以上のテーマのすべてが、相互に繋がりあってスパイラルに展開している。

主要著書・論文

【著書】
『講座現代の教育経営』(日本教育経営学会編,学文社,2018年)(編集委員長)
『緊急出版 どうなる日本の教員養成』(日本教師教育学会編,学文社,2017年)(共編著)
『学校教育の戦後70年史 1945年(昭和20)―2015年(平成27)』(日本児童教育振興財団編,小学館,2016年)(編集委員)
『教育の経営・制度』(編著,一藝社,2014年)
『アメリカにおける学校認証評価の現代的展開』(編著,東信堂,2014年)
『学校を変える新しい力―教師のエンパワーメントとスクールリーダーシップ』(編著,小学館,2012年)
『次代を拓くスクールリーダー』(共著,ぎょうせい,2011年)
『「新たな職」をいかす校長の学校経営』(編著,教育開発研究所,2010年)
『「学校の組織力向上」実践レポート』(編著,教育開発研究所,2009年)
『学校教育論』(共著,日本放送出版協会,2008年)
『「学校の自律性」と校長の新たな役割』(単著,一藝社,2007年)
『学校経営研究における臨床的アプローチの構築』(共編著,北大路書房,2004年)
『校長の資格・養成と大学院の役割』(共著,東信堂,2004年)
『「大学における教員養成」の歴史的研究』(共編著,学文社,2001年)
『学校の組織文化を変える』(共著,ぎょうせい,2001年)
『諸外国の教育改革と教育経営』(共著,玉川大学出版部,2000年)
『東京学芸大学五十年史 通史編』(共著,東京学芸大学創立五十周年記念事業後
援会,1999年)

【論文】
「公教育の変貌に応えうる学校組織論の再構成へ─『教職の専門性』の揺らぎに着目して─」(『日本教育経営学会紀要』第58号,第一法規出版,2016年6月,36-47頁)
「ガバナンス改革における教職の位置と『教員育成指標』をめぐる問題」(『日本教師教育学会年報』第26号,2017年9月,46-55頁)
「新たな学校ガバナンスにおける『教育の専門性』の再定位―武雄市『官民一体型学校』とB市『コミュニティ・スクール』の事例分析―」(共著,『筑波大学教育学系論集』第42巻第2号,2018年3月,45-71頁)
「「学校ガバナンス」改革の現状と課題―教師の専門性をどう位置づけるべきか?―」(『日本教育経営学会紀要』第54号,第一法規出版,2012年,23~34頁)
「総括:大学院におけるスクールリーダー教育の課題―『大学院によるスクールリーダー教育』の展開へ―」(『学校経営研究』第34巻,大塚学校経営研究会,2009年4月)
「小学校の学校改善過程に及ぼす組織的要因に関する研究―教師の自律と協働の連関要因に着目して―」(『筑波大学教育学系論集』第33巻,2009年3月)
「アメリカ学校経営における共同的意思決定の展開と校長の役割期待変容―1970年
代~1990年代フロリダ州におけるSBMの展開過程を対象として―」(『日本教育経営
学会紀要』49,第一法規,2006年)
「『学校の自律性』研究の現代的課題に関する一考察」(『学校経営研究』29,大塚学
校経営研究会,2004年)

所属学会、その他の研究活動

日本学術会議連携会員、日本教育経営学会(理事)、日本教育学会(理事)、日本教育行政学会(理事)、日本教師教育学会(理事)、日本高校教育学会(理事)、American Educational Research Association(AERA)、International Network of Principals' Centers(INPC)、
1999年、日本教育経営学会研究奨励賞を受賞。
2005年、日本教育経営学会学会賞を受賞(共同受賞)。
2008年、日本教育経営学会学術研究賞を受賞。
2008年、Council for Educational Change (Florida)から"Certificate of Appreciation"を受賞。

最近交付を受けた科研費
平成18~20年度日本学術振興会科学研究費補助金 基盤研究(C)
テーマ:学校の「自己評価」機能を促進する組織的要因に関する研究
平成19年度(財)文教協会調査・研究助成金
テーマ:小・中学校における学校教職員の多様化の進展と協働の実態に関する基礎的研究
平成20年度(財)文教協会調査・研究助成金
テーマ:小・中学校の課題多様化に対応した学校組織の協働のあり方に関する調査研究
平成21~23年度日本学術振興会科学研究費補助金 基盤研究(B)
テーマ:現代アメリカの学校認証評価における学校改善支援機能に関する学術調査研究
平成23~25年度日本学術振興会科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金) 挑戦的萌芽研究
テーマ:スクールリーダーシップの日本的特性に関する研究
平成27~29年度日本学術振興会科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金) 挑戦的萌芽研究
テーマ:新たな学校ガバナンスにおける「教育の専門性」の再定位
平成30~34年度日本学術振興会科学研究費補助金 基盤研究(A)
テーマ:校長のリーダーシップ発揮を促進する制度的・組織的条件の解明と日本の改革デザイン

担当授業

人間総合科学研究科:学校経営学特講、学校経営学研究法Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ
修士課程教育研究科:スクールリーダーシップ論、スクールリーダー実践研究
教育学類:学校経営論、学校経営論演習、学校経営実践演習
教職科目:生徒指導・教育相談Ⅰ、教職実践演習

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