教育プロジェクトとしての取り組み(2007年度)

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国内先進校への調査

国内先進校への調査(1) ―ICU(国際基督教大学)の場合―

2007(平成19)年12月20日,ICUを訪問し,サービス・ラーニング・センター長の佐藤豊氏と同センター・コーディネータの村上むつ子氏より,ICUの取り組みについて説明をいただきました。なお,ICUは2005(平成17)年度に文部科学省の「大学教育の国際化推進プログラム(戦略的国際連携支援)」に採択されています。

ICUのサービス・ラーニングの特徴を,ここでは三点から述べてみたいと思います。

一つ目の特徴は,プログラムの系統性です。ほぼ一年間をかけて継続的に行われるプログラムでは,「準備」「実習」「振り返り(リフレクション)」の各段階が系統的に学生に提供されています。準備段階では「サービス・ラーニング入門(2単位)」と「サービス・ラーニングの実習準備(1単位)」が,実践段階では「国際サービス・ラーニング(3単位)」と「コミュニティ・サービス・ラーニング(3単位)」が,そして,振り返り段階では「サービス経験の共有と評価(1単位)」と「サービス・ラーニング特別研究Ⅰ・Ⅱ(1単位)」(2008年度開講予定)がそれぞれ開講されています。「実習」の前後を「準備」と「振り返り」でしっかりとフォローするプログラム構成は,サービス・ラーニング・プログラムを開発する際のモデルになると思います。また,2008年度より「サービス・ラーニング特別研究Ⅰ・Ⅱ(2単位)」が隔年開講されます。

二つ目の特徴は,学生による実習を可能にするための社会組織・機関(非営利機関・公共的機関)との協力体制です。学生は主として夏休みを利用して,30日間以上の実習を行います。これが「国際サービス・ラーニング」と「コミュニティ・サービス・ラーニング」の具体的な内容です。学生の実習先は多岐にわたります。「国際サービス・ラーニング」では,アジアの10の大学・機関と結ばれたサービス・ラーニング・アジア・ネットワーク(SLAN)を積極的に活用し,学生の派遣や受入プログラムを実施しています。また,「コミュニティ・サービス・ラーニング」では,三鷹市役所,墨田区・社会福祉法人興望館,栃木県那須塩原市の農村指導者育成機関・アジア学院の三つの機関を中心に,様々な組織・機関と提携関係を築き,定期的に学生の派遣を行っています。

そして,三つ目の特徴は,「サービス・ラーニング・センター」を学内に設けていることです。ICUにサービス・ラーニング・センターが発足したのが2002年10月,おそらくこの時期の日本には,サービス・ラーニングという言葉を知っている人すら少数であったと思われます。その後のセンターの活動の中で,ICUにおけるサービス・ラーニングの取り組みは,プログラムの系統性と国際連携の点で特に大きく発展することになります。大学教育におけるセンターの位置付け・役割も明確です。それは,ICUのサービス・ラーニングが,「『神と人とに奉仕する』国際的な人材の育成」という建学の精神にルーツを持ち,「行動するリベラル・アーツ」を具現化するプログラムとして位置付けられていることからも明らかでしょう。

より詳しい情報は,センターのサイト(http://subsite.icu.ac.jp/slc/j/index.html)から入手できます。ぜひご参照いただきたいと思います。

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