つくばの心理学 2021 28 くすぐる勧めをしました(その直後にバイト代で購入)。ちなみに、その先生とは、その後十数年間にわたる(そして現在も続く)、師弟関係を構築することになりました。 私の“原体験” また、その授業の中で、発達障害支援サークルなるものを紹介されました。授業担当の先生の研究室の学生(パイセン:4年生)が、立ち上げたものでした(現在、その先輩はNPO法人を立ち上げました)。これが、人生の転機(いい意味でも悪い意味でも)になったのだと思います(研究者ではなくて、外資コンサルに行ってお金持ちになろうとしてたのに)。元々、子ども好きだったので、実際に、支援に関われる!というのは私にとって非常に魅力的でした。そのサークルでは、月1回、集団療育を実施するのですが、子どもの前で歌いながら踊る、など、当時思春期真っ盛りの私にとって困難な課題を乗り越える内に、恥を捨てることを学習したのは良い思い出です。余談です。 そのサークルでは当時、先輩のスーパーバイズを受けながら、自閉スペクトラム症児への療育を行なっているお家へセラピストを派遣する、ということを行なっていました。当然学部生(筑波で言うところの学類生)だった私には何の専門性もないのですが、志願して、2、3軒のご家庭の療育をお手伝いするようになりました(今でも夢に出るくらい、質の低い内容でした…社会性スキルの欠落による遅刻も頻発してました…本当に酷い。香水のつけすぎで怒られたこともあった…)。 その内の一家庭で、私が療育をしている間に、無発語(単語が言えない)のお子さんが、初めて明瞭な単語を発声する!という現場に立ち会えたのです!その時、「少しだけ応用行動分析をかじっただけなのに、こんな効果があるなんて…応用行動分析すごい!!」と思ったのです。いやぁ、感動しますよ。喋れない子が目の前で喋ったのですから。想像してみて!ヤバいよ? 踊らされるな! 自ら踊れ! 私の恩師の一人である、西きょうじ(現・東進、元・代ゼミ)という予備校講師の名言の中で、私がとても好きな言葉です。人間(以外の動物もですが)の行動は、環境(周りの人々を含む)によって制御され、また、環境(周りの人々を含む)を制御します。是非どんどん行動を“自発”して、周囲からの影響をどんどん受けていって下さい!(行動を起こす前の、自分の想像による「環境」による制御ではなく、現実の環境によって)。 参考文献 本を1回読むことで、何かを分かった気になるのではなく、本を読んで浮かんだ疑問を教員にぶつけてみませんか?待っています (matsuda@human.tsukuba.ac.jp)
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