心理学類教員による読書案内 53<あ> 『「甘え」の構造(増補普及版)』土居健郎(著)弘文堂 2007年 ☆1971年初版のロングセラー。ふだん使っている言葉の分析からこころや人間関係の機微を考えます。 『アーロン収容所』会田雄次(著)中公新書 1962年 ☆第2次世界大戦で会田雄次氏はアーロン収容所に収容されました。本書はそのときの体験記録です。 『怒りの心理学-怒りとうまくつきあうための理論と方法』湯川進太郎(著)有斐閣 2008年 ☆怒りという感情は主観的なものですが、それを客観的に説明してくれる本です。高校生にもわかるように書かれています。受験勉強でイライラしている人にもきっと役に立つでしょう。 『「生きがい」とは何か-自己実現への道』小林司(著)NHKブックス 1989年 ☆「生きがい」について、新しい視点が与えられます。 『<意識>とは何だろうか 脳の来歴、知覚の錯誤』下條信輔(著)講談社現代新書 1999年 ☆意識、無意識、脳、身体、世界‥‥心の科学の面白さと難しさを味わえます。 『うぬぼれる脳-「鏡のなかの顔」と自己認識』ジュリアン・ポール・キーナン他(著)山下篤子(訳)NHKブックス 2006年 ☆「自己理解」「他者理解」とその関係。心理学的=神経科学的にはこうなっています。 『エピソードでつかむ青年心理学』大野久(著)ミネルヴァ書房 2010年 ☆シリーズ生涯発達心理学の中の一冊です。各トピックスに読みやすいエピソードが心理学類教員による読書案内 ここで紹介する本の中には絶版になっているものもあるかもしれませんが、その場合でも高校の図書館や地域の図書館、あるいは古書店などで見つけることができると思います。本は財産ですから、古いものでもどこかの図書館にはあります。
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