つくばの心理学 2021 56 『高校生のための心理学』松井豊(編)大日本図書 2000年 ☆心理学科を卒業しただけでは、プロのカウンセラーにはなれません。雑誌やテレビの「心理テスト」は心理学者が作っていないなど、心理学の誤ったイメージを壊しながら、大学で本当に進められている心理学について、解説されています。予習だと思って、受験の前に読んでみてください。 『心の脳科学-「わたし」は脳から生まれる』坂井克之(著)中公新書 2008年 ☆脳活動を読み解く脳画像研究と心理学研究がいかにつながっているかを知ることができます。第1章第1節にあるような未来社会は、本当にやってくるかもしれません。 『心の理論-心を読む心の科学』子安増生(著)岩波書店 2000年 ☆「他人の心が分かる」とはどういうことかが分かりやすく解説されています。 『「心」はあるのか』橋爪大三郎(著)ちくま新書 2003年 ☆数年前に人間学類後期入試の課題図書にもなりました。20世紀の言語哲学の洗礼を受けた社会学者の「心」の見方がわかります。 『心は実験できるか -20世紀心理学実験物語』ローレン・スレイター(著)岩坂彰(訳)紀伊國屋書店 2005年 ☆心理学研究の主な方法である「実験」についての非常に興味深い1冊です。 『「こころ」はだれが壊すのか』滝川一廣(著)洋泉社新書 2003年 『「こころ」はどこで壊れるか』滝川一廣(著)洋泉社新書 2001年 ☆こころの正常と異常、少年事件の問題など、表面的な取り上げ方に流されずに、しっかりと考えるための参考になります。 『心はどのように遺伝するか-双生児が語る新しい遺伝観』安藤寿康(著)講談社ブルーバックス 2000年 ☆性格や知能などの心の特性は親から子へと受け継がれるのでしょうか。「行動遺伝学」という分野の格好の入門書です。 『こころを癒す音楽』北山修(編)講談社 2005年 ☆クラシック、童謡からポピュラーまでの音楽それぞれの癒しについて、こころの臨床家が論じています。
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