心理学類教員による読書案内 57『個性は遺伝子で決まるのか』小出剛(著)ベレ出版 2015年 ☆私たちはひとりひとり、さまざまな個性を持っています。果たしてそれは遺伝子の仕業なのでしょうか?「行動遺伝学」は、行動の個体差を生み出すメカニズムを、遺伝子と環境の影響に着目して研究をする分野です。この本はヒトやマウスの行動遺伝学研究から分かってきたことを分かりやすく紹介してくれています。 『孤独な心-淋しい孤独感から明るい孤独感へ』落合良行(著)サイエンス社 1999年 ☆この本を読めば、孤独感について、心理学の研究について、そして青年期の心理について、よく理解できます。とてもやさしく書いてある研究入門書です。 『子供たちの復讐』本多勝一(編)朝日文庫 1986年 ☆家庭内暴力、家庭内殺人の子ども側の視点が理解できます。 <さ> 『最新認知心理学への招待-心の働きとしくみを探る』御領謙・菊地正・江草浩幸(著)サイエンス社 1993年 ☆「認知心理学」とはどういう分野か、基本を一通り理解できます。 『錯視入門』北岡明佳(著)朝倉書店 2010年 ☆錯視のカタログのような、見て楽しいカラフルな本です。蛇の回転、光る菊、きらめき格子錯視など不思議な錯視でいっぱいです。動いたり光ったりして見えるのだから本当に不思議です。著者は筑波大の先輩です。 『錯覚の世界-古典からCG画像まで』ジャック・ニニオ(著)鈴木・向井(訳)新曜社 2004年 ☆豊富な図版で楽しい錯視の世界を紹介しています。 『サブリミナル・インパクト-情動と潜在認知の現代』下條信輔(著)ちくま新書 2008年 ☆「情動」と「潜在認知」の心理学・認知神経科学によって、この社会に起こる「現代的な」諸現象はどう読み解かれるか。ちょっと難しいですけど、面白いですよ。 『サブリミナル・マインド-潜在的人間観のゆくえ』下條信輔(著)中公新書 1996年 ☆「人は自分で思っているほど、自分の心
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