つくばの心理学 2021 60 『青年の心理学改訂版』落合良行・伊藤裕子・齊藤誠一(著)有斐閣 2002年 ☆知識を書き連ねた教科書ではありません。高校生が読んでも興味深く読める本です。みなさんのことが書いてあるからです。 『生物から見た世界』ユクスキュル、クリサート(著)日高敏隆・羽田節子(訳)岩波文庫 2005年 ☆動物行動学の古典。ちょっと難しいかもしれませんが、「環世界」という考え方を通して、感覚・知覚・行動の不思議、生き物の心的世界の基本的な在り方を提示した名著。挿絵も一見の価値あり。 『前頭葉は脳の社長さん?-意思決定とホムンクルス問題』坂井克之(著)講談社ブルーバックス 2007年 ☆前頭前野には、「企画担当重役」「営業担当重役」「総務担当重役」がいる? 複雑な前頭葉の働きをたいへんわかりやすく教えてくれます。どんな実験方法で研究されているのかも詳しく書かれていて、勉強になりますよ。 『ソロモンの指輪-動物行動学入門』 K.ローレンツ(著)日高敏隆(訳)早川書房 新装版2006年 ☆動物行動研究でノーベル賞を受賞したローレンツ博士の名著。動物の心と行動研究の原点を知ることができます。 <た> 『大学生の自己分析-いまだ見えぬアイデンティティに突然気づくために』宮下一博・杉村和美(著)ナカニシヤ出版 2008年 ☆大学生のための、エリクソンの本であり、アイデンティティの本です。大学生にとって身近な内容のはずですから、こういう本を通して、人間に関する理論を学ぶことを始めてはどうでしょうか。 『タオ・ストレス低減法:道教と気功による心身アプローチ』ロバート・G・サンティ(著)湯川進太郎(訳)北大路書房 2014年 ☆身体を用いたストレス・マネジメントを通して、心身の健康やウェルビーイングを回復・増進するアプローチに関する実践書であり、道教(老荘思想)と心理療法を統合した、世界的にも希有な本です。 『他人を見下す若者たち』速水敏彦(著)講談社現代新書 2006年 ☆自分を拡大も縮小もしないで見て、等身大に生きてください。
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