つくばの心理学 2021
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心理学類教員による読書案内 632004年 ☆本書は、教えて考えさせる授業、家庭学習を含めた学習スキルの育成策など、小中高校生のための学力向上策をわかりやすく提案している本である。教育改革のあり方を考える上で、一回は目を通しておきたい本である。 『自ら学ぶ意欲の心理学-キャリア発達の視点を加えて』櫻井茂男(著)有斐閣 2009年 ☆少し難しい専門書ですが、やる気や意欲について興味のある人にはお薦めの一冊です。歯ごたえのある専門書を読んでみると、ますます大学で勉強したくなりますね。 『満たされない自己愛-現代人の心理と対人葛藤』大渕憲一(著)ちくま新書 2003年 ☆自分の「自己愛」を客観的に見て、相対化してください。 『昔話の深層-ユング心理学とグリム童話』河合隼雄(著)講談社+α文庫 1994年 ☆初版は1977年(福音館書店)と古いですが、広く読み継がれている本。心理学を使って昔話を解釈し、そこに表れている人間の心理を読み取っていこうとするのも、人間理解の1つの方法でしょう。 『息子に夢中』中島梓(著)角川文庫 1989年 ☆エネルギッシュな働くお母さんの保育日記、おかべりか氏の挿画付き。と言ってしまえばそれまでですが、子どもの親になることによっても、さまざまな気づきが生じ、人はさらなる発達を遂げられることがよくわかる本です。“すべての人のゆく道を私も”このことばは、成人発達のゴールのように思えるのでした。 <や> 『よくわかる学びの技法』田中共子(編)ミネルヴァ書房 2003年 ☆大学生用の読みやすいテキストのシリーズの中の1冊です。心理学を学ぶ1年生が読んでおくと、大学生の勉強のしかたのイメージがつかめると思います。類書も多い大学生用の「勉強のしかた」本は、1冊早めに読んでおくと安心です。 『夜と霧 新版』ヴィクトール・E・フランクル(著)池田香代子(翻訳)みすず書房 2002年 ☆心理学関係の本の中で、最も印象に残っている本のうちの1冊で、学校の図書館

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