4.二重学籍プログラム

ここでは、マサチューセッツ州で実施された英才教育サービスの 中で、最も多くの資金が使われていた二重学籍プログラムについて 取り上げる。

二重学籍プログラムは、1993年のマサチューセッツ州教育改革に よって創設され、1995年に利用できるようになった。二重学籍プログ ラムでは、平均B以上の高校2,3年生は州の27の公立大学、カレッジ、 コミュニティカレッジに入学した。このプログラムは、


(a)生徒に高校では利用できない上級コースを利用させること
(b)生徒に大学という場で大学レベルの研究の厳しさを伝えること
(c)生徒が正式な大学入学前に達成した業績に大学の単位を受け 取れるようにする

ために計画された。

1999年の秋の初め、2つのさらなる二重学籍プログラムを作られた。 それは、オールタナティブ二重学籍プログラム(DESAEP)と、 二重学籍/遠隔教育(“DE Squared”)パイロットである。立法府の支出金 は1780000ドルまで増え、各学期おおよそ2000人の生徒が参加していた。

オールタナティブ二重学籍プログラム(DESAEP)では、オールタナティブ ハイスクールの生徒が、彼らの教師と指導カウンセラーの推薦(状)によって 高等教育課程に入学できる。通常の二重学籍プログラムと違って、 オールタナティブ二重学籍プログラムの生徒は、資格として、 平均3.0グレードポイントを必要としない。必要なものは、大学レベルの勉強 をする能力があるという助言者の推薦のみであった。

二重学籍/遠隔教育パイロットは、二重学籍プログラムに参加できない生徒 のニーズに対して、遠隔教育が役立つかどうかを判断するために始められた。 そこでは、同時2方向の視聴覚の遠隔教育によって、高校に大学の課程を持ち 込む可能性が検討された。その結果、研究を行った4つの高校のうち3校におい て、同時に起こる遠隔学習は効果的であると判明した。

ところが、2002会計年度、州予算の危機の結果として、春学期で二重学籍と オールタナティブ二重学籍プログラムは取り消しとなった。教育省は2003年会計 年度の予算でこれらのプログラムに1780000ドルを要請したが、2002年6月の時点で、 知事予算も、下院・上院予算も2003年のための資金を推奨していない。

第3章 考察

トップページへ