1.Magnet Schools Assistance Program (MSAP)とは

 

マグネット・スクールをもっている地方教育当局に対して資金援助をすることでサポートを行う連邦の事業。1984年から行われている。
 MSAPから補助金をもらうためにはマグネット・スクールがつぎの条件をみたしている必要がある

 

条件:人種差別撤廃への努力をしているマグネット・スクール

↓すなわち

社会経済的・宗教的・人種的背景の異なる子どもたちが一緒に勉強できるように努力しているマグネット・スクール

マグネット・スクールは人種隔離撤廃を連邦各地の学校において自発的に達成するためのきわめて重要な施策の一環である。

また、MSAPは以下の4つ理由に基づいて、次のような6つ目標を掲げている。

《MSAPが資金援助をする理由》

(1)マグネット・スクールにおいてマイノリティーグループの孤立状態(Minority Group Isolation:入学者の50%をマイノリティーの生徒が占めている状態) を解消し改善し予防するため(reduce eliminate prevent)

ここでいうマイノリティーとは、black /Hispanic /Asian-Pacific Islander /American Indian -Alaska Native をさす

(2)魅力ある教育カリキュラムによって生徒の学力向上を達成するため

(3)生徒の学力向上を達成するために新しい教育方法や授業方法を開発したり計画したりするため

(4)マグネット・スクールで達成された教育効果を同じような状況にある他の学校へも広がりようにする

《MSAPがあげている目標》

(1)マイノリティーに属する生徒が相当数在籍する初等中等学校におけるマイノリティーグループの孤立状態(Minority Group Isolation) を解消し改善し予防すること(reduce eliminate prevent)
なお、公立学校における自主的な人種差別撤廃を推進する連邦施策に対する協力を目的とした諸施策を含む

(2)体系的な改革を遂行し、地方教育当局(LEA)の施策※にとって、有効な支援となりうるマグネット・プログラムを 開発し実施すること

※州が設定する高水準の(challenging)教育内容スタンダード、及び、生徒の到達スタンダードを達成する機会を、 その地区に住むすべての子どもに提供しようという施策

(3)公立初等中等学校、および、その他の公の諸教育プログラムにおいて、多様性を促進し選択肢を充実させる革新的な教育方法・ 実践を開発し策定すること

(4)アカデミックな教科における知識を相当程度高め、市場価値のある職業・技術・専門技能を獲得させるマグネット・スクールにおける 教育課程を策定する

(5)マグネット・スクールに対する連邦補助金支給が終了した後にもマグネット・スクールにおける高いレベルの達成度を保持するため、 教員の現職研修を含む地方教育当局における教育力の向上に資する施策を講じること

(6)学業における成功をおさめ(succeed academically)、中等後の学習継続または望ましい(productive)雇用機会の 獲得を可能とする資質の高い教育を受けるための公的な機会を、マグネット・スクールに在籍するすべての生徒に保障する

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