学校教職員の皆様へ

学校教職員の皆様へ―地震後の対応に注意することなど(2016.4.23)

調査班代表 筑波大学人間系 藤生英行

このたびの震災につき、深くお見舞いを申し上げます。また大変な惨状の中で,子どもたちや地域のためにご尽力されていることと存じます。ここでは,震災後の対応として,注意すべき点やご検討いただきたい点,対応の際などに気をつけて頂きたい点などについてまとめております。学校教職員の皆様にとって,少しでもお役立ていただけましたら幸いです。 

1. 子供たちへの援助

・大きな地震が続き,子供たちは大きな不安や心配を感じていることでしょう。子どもたちにはそうした気持ちを信頼できる大人に話して良いことを伝え,子供たちの気もちを受け止めましょう。そして,そうした気持ちは特別な状況における,自然な反応であることを伝えます。

・子供たちが示す一般的なストレス反応には,身体(眠れない,食欲低下,頭痛,腹痛,吐き気など),気持ち(いらいらする,落ち込む,やる気がでないなど),考え方(集中力の低下,考えがまとまらない,忘れやすいなど),行動(落ち着きがない,子供返り,はしゃぐ,怒りっぽくなるなど)など,多岐にわたります。またこれらの反応は,年齢によっても異なります。

・こうした反応が震災からきていることを認識し,見守りましょう。こうした姿は多くの場合,安心・安全な生活を続けていくうちに,落ち着いていきます。

2.教師自身の自己支援

・子どもたちのサポートや学校の再建への準備などやることが目の前に山積していることと思います。そのような状況のなかにおいても,ご自身の心身の状況に目を向けることを忘れずにいてください。

・ご家族の状況を確認したり,自宅に戻る時間を持ちましょう。また,眠ること,食べることなど,自身の生活のリズムを整えることも大切にしていきましょう。

・自分の思いを話すことも大切です。自分が安心して話せる人に,出来事や自分の思いを話す機会を持ちましょう。同僚と声をかけあいながら,取り組んでいきましょう。

・なかなかその場を離れられない状況にあることと思います。その場でできるリラクセーションの方法(深呼吸をする,水分補給をする,人と話す,時間を決めて休息をとる)などを意識して行いましょう。

災害後の子供たちのケアや学校再建は長期戦になります。まず,ご自身の体調にも十分ご留意ください。

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