研究室の歴史

本研究室は、東京教育大学大学院教育学研究科において理数科教育講座として昭和28年に開設された。講座開設にあたっては、東京文理科大学及び東京高等師範学校の諸先生方、例えば、杉村欣次郎先生、小林善一先生、鍋島信太郎先生の多大な御努力があった。そして、その後の講座主任は 和田義信先生であった。和田先生は大学紛争の時に教育学部長を務められ、筑波大学への移転に際し、教育学部をまとめられた。

和田先生御退官後の講座主任、そして、筑波大学教育学研究科数学教育学研究室の初代教授になられたのが古藤怜先生である。先生は、東京教育大学から筑波大学への移転に際して、理科教育学と数学教育学を研究室として分離独立された。そして、筑波大学大学院修士課程数学教育コースを設立され、昭和58年4月に上越教育大学へ御転任された。

古藤先生の御転任後、本研究室の主任になられたのが大阪教育大学から転任してこられた三輪辰郎先生である。先生は諸外国研究機関及び研究者との交流を通じて、数学教育学を国際的・学際的な研究領域へ発展させられた。特に、数学教育に関する日米セミナーの開催と継続に尽力され、多くの功績をあげられた。そして、平成2年3月に定年で御退官された。

三輪先生の御退官後、主任になられたのが能田伸彦先生である。先生は、オープンアプローチに関する研究で教育学博士の学位を取られ、国際的にも活躍された。そして、平成12年、岩手大学へ御転任された。

能田先生の御転任後、代表になられたのが清水静海先生である。先生は、学習指導要領や大規模調査などで日本の学校数学の先導的役割を担われるとともに、それを国外に向けて発信されるなど国内外を問わず活躍された。そして、平成21年に帝京大学へ御転任された。

現在、本研究室は清水美憲先生、礒田正美先生、蒔苗直道先生、小松孝太郎先生で運営されている。

研究室の出身者

当研究室の博士後期課程から以下の研究者等が輩出されており、それぞれの大学や研究機関などを通じて数学教育の充実と発展に努めている。