リハビリテーション科学
修了生の声

TOP 修了生の声 湯本 瞳さん

福祉から医療まで
リハビリテーションを幅広く学べる。

湯本 瞳 さん(言語聴覚士) 
2019年 博士前期課程修了
北里大学病院 リハビリテーション部 勤務

大学院への進学を考えたきっかけは何でしたか?

大学時代に言語聴覚士の資格を取り、卒業後はその資格を活かして大学病院に就職しました。大学生の頃は大学院への進学は考えていなかったのですが、実際に現場を経験すると、さまざまな患者さんへの対応はもちろん、ほかの職種の方と連携する機会も増え、「大学で学んだ言語聴覚療法学の知識だけでは対応しきれない」と感じたことから、大学院への進学を考えるようになりました。

また、もう一つの動機としては、職場で定期的に学会発表の機会をいただいていたものの、いつも症例報告ばかりで終わってしまっていたこと。ちゃんと研究するってどういうことだろう?という思いがいつも頭をかすめていて、そのノウハウを学びたいと思ったこともきっかけですね。

本学位プログラムを選んだ理由は?

1つは社会人大学院であること、もうひとつは言語聴覚療法だけでなく福祉から医療の領域まで、幅広い意味でのリハビリテーションを学べる環境が充実していたことが、他の大学院にはない魅力でした。 リハビリテーションの仕事をしていくうえで、私の仕事に関していえば自分の専門領域の視点だけでは不十分であり、目の前の患者さんという一人の人間を、一つの専門領域を超えたもっと大きな視点から診ることが大切だと感じていたからです。

本学位プログラムには、「リハビリテーションというのは、さまざまな領域を含んだものであり、どの領域も関連し合っている」という考えがベースにあるように思います。そういった環境で学べることは、自分にとって大きな意義があると思いました。

在学中はどんなことに力を注いでいましたか?

やはり研究法についてです。 研究は初めてでしたから初めはわからないことばかりでしたが、基礎的なところから手取り足取りご指導いただき、研究の進め方が着実に身についていきました。それに加えて、前述のように幅広い知識を身につけたいという思いがありましたから、講義でさまざまな領域のリハビリテーションに関する知識を学べたことはとても楽しかったです。また、講義を通じて修了後も仕事と研究を両立させていくためのノウハウまで教えていただいたことは、社会人大学院ならではだと思います。

講義後は1時間かけて電車で帰宅し、深夜に自宅に帰るという生活。疲労はありましたが、講義で新しく学んだことはいつも新鮮で興味深く、充実した気持ちで帰りの電車に揺られていました。

大学院生活では、限られた時間をどのように活用されましたか?

職場と大学院が離れていたので、仕事と学業の両立のため職場にも大学院にも最短ルートで行けるエリアに引っ越しをしました。勤務時間を早めていただくなど職場からもサポートをしていただきました。課題が終わらず徹夜したことも数回ありましたが、当時は独身でしたから負担は小さな方だったのかなと思います。同級生には仕事と子育てと学業を両立されている方もいらっしゃいましたから。

もちろん、仕事と学業の両立はもちろん大変ではありますが、目標もあり期限も決まっているからこそ、大きなパフォーマンスを発揮できたと思います。社会人の大学院進学というと、ダブルタスクになり負担ばかり大きくなるのでは?と悩みがちなものですが、実はそうではなく、大学院は職場で悩んだことを解決できる場。職場とは別の場ができることで、気持ちの面では良い循環が起きてリフレッシュできたのは良かったですね。

大学院進学を通じて、どんな収穫がありましたか?

本学位プログラムでリハビリテーションを幅広く学んだことで、自分の可能性が広がりました。これまでは医学の中でしか物事を見ることができず、どうしても“大学病院の言語聴覚士”という仕事の枠から出られませんでした。ですが、教育、社会、職業など、他領域のリハビリテーションへも目を向けるきっかけをいただき、将来的には福祉領域でも困っている人の助けになりたい、という意識が生まれました。

今振り返っても、筑波大学大学院はとても多様性のある学びの場でした。一つの専門にとらわれずいろいろな領域を知りたいという方なら、筑波大で学ぶことをぜひお勧めしたいですね。

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